こんにちは!シバです。
社員食堂で栄養士として働いてみたいな!
どんな仕事内容なんだろう?
と思っている人へ向けて、今回は委託給食会社の栄養士としての、社員食堂での仕事内容を書いていきます。
はじめに:委託給食会社とは
委託給食会社と言うのは、契約先の建物の厨房を借りて食事を作るお仕事をする会社です。そのため、契約先の数だけ働く場があります。
契約先で多いのは病院・老人ホーム・社員食堂・小中学校・幼稚園・保育園・学生寮などで、場所によって働く時間や内容が全く違います。早朝から出勤が必要だったり、土日祝休みがあったり、献立作成の仕事があったりなかったり。一緒に働く人の性別や年齢も変わってきます。
この記事は僕の経験上の話なのであくまでも目安ですが、どんな内容で働きたいのが、自分がどんな人とどういう仕事がしたいのか、理想のライフスタイルに合うのかなどを考える際に参考にしてみてください。
社員食堂での委託給食業務について
対象場所:銀行や工場、病院などの従業員用の食堂
食事提供日:月~金 (勤務先のカレンダーに準じる。土日祝は休みのことが多い)
勤務時間目安:8時~17時(昼食のみ提供の場合。朝・夕も提供する場合は5時~21時くらい)
休みの目安:月8~9回。勤務先によってGW、年末年始、お盆などの休みあり。
職場の性別・年齢層:40~50代男性調理師が支配人であることが多いイメージ。食数にもよるが、支配人である調理師の下に数名調理師がおり、主菜・副菜・カレー・麺など担当を分けて調理する。盛付けやお客さまへの提供は40代~60代女性パートさんが行なう。男性・女性ともに若い年代も多い。
献立・調理について
献立内容
学食のイメージに近いと思います。昼食の場合、A定食、B定食、丼もの、カレー、麺、サラダ、デザートなどがあり、お客さまが気分で選べるようになっていることがほとんどです。
社員食堂の場合は「おいしくたくさん食べられるメニュー」が望まれる傾向にあります。ヘルシーメニューでない限りは、栄養価を重視してメニューを作るというよりも、いかに人気のあるメニューを考えられるかが大切かと思います。
定番の唐揚げ定食・生姜焼き定食・サバの味噌煮定食・カツカレーなどはもちろん喜ばれますが、流行りの料理や食べたことのなさそうな料理を取り入れると話題になり更に喜ばれることもあります。今であればチーズダッカルビや低糖質メニューでしょうか。
そういったメニューを考えることも、社員食堂の栄養士の楽しみややりがいの一つです。
調理
調理師がいれば、仕込みから下処理、調理までやってくれるでしょう。人数が少ない場合は栄養士といえども調理をすることがほとんどです。
調理に自信がない場合は、スチームコンベクションオーブンの有無や厨房の広さ、調理器具の種類などを確認しておき、しっかりと自分が調理する場合のシミュレーションをしておきましょう。
その他
月に1~2回行われる行事食やイベント食があります。
行事食はクリスマスやお正月など季節に沿った食事で、ちょっと豪華なものを提供します。イベント食はお客さま側の創立記念日にステーキなど豪華なメニューを出したり、健康イベントとしてヘルシーでおいしいメニューを出し、希望者は管理栄養士の健康チェックを実施する会社もあります。
安くておいしいレストランって感じなのかな!
社員食堂っていいねぇ~
でも、社員食堂以外にお昼を食べに行ける場所があると
そっちにお客さんをとられやすいんだ。
そうだね!食堂より安くておいしい店があったら
そっちに行っちゃうもんね。
あとは売れた食数だけじゃなくて、お客さん側の社員が全体で何人いて
食堂には何割の人が来てくれてるかを把握しておくんだ。
それがわかると、あとどのくらいお客さんを増やせるかがわかる。
「食堂に来てくれていない理由」をリサーチできると更に売上アップにつながるぞ。
食堂の周りにある競合店も知っておくと、対策が立てやすい。
ハスキチくん、今日はおしゃべりだねぇ~
業務内容
社員食堂での委託栄養士の業務は、「献立作成」「発注」「調理」「盛付け」「喫食状況のチェック」などを行ないます。
献立作成
・委託側で行なう場合がほとんど。
・定番メニューは日替わりで固定にし、たまに人気メニューや流行りのメニューを組み込むと良い。
・定番メニューもお客さまや従業員の意見を参考にして改良できるとなお良い。
・調理側の意見も聞き、より作りやすくておいしいメニューの開発を目指そう。
発注
・委託側で行なう場合がほとんど。
・たてた献立内容によって出数が変わるので、出数を考慮して発注する。過去にやったメニューであれば過去の出数を参考にして発注しておこう。
・気温や天気でも出数は変わるので注意。暑ければ冷たいメニュー、寒ければ温かいメニューが好まれるし、雨の日は外に行くのが面倒だから食堂で食べようか、なんてことも考えられる。
調理
・委託側だけで行なうことがほとんど。
・調理師が仕切っていることが多い。栄養士はあらかた調理が終わったら、事務作業に入れることもある。
盛付け・提供
・出来上がった料理はホテルパン(大きいバットのようなもの)に入れ、保温しておく。
・お客さまが来たら、食器に盛付けて提供するスタイルが基本。
・お客さまは昼食の時間になると一気に食堂に来るため、提供にはスピードが求められる。来客の状態を見ながら作業できるようにしたい。
・提供しながら、人気メニューや逆にイマイチなメニューを確認しておくことも大事。
昼休みは1時間くらいだから、
お客さんを待たせちゃうとその分昼休みが減っちゃうんだね。
早くきれいに提供できる工夫が必要だな!
社員食堂の栄養士業務で大変なところは、「食べに来てもらえるかはお客さま次第」という所です。食堂以外に食べに行きたいお店があれば、そっちに行ってしまいます。そのため日々の献立は栄養価を考えつつ、彩りやボリュームなどで食欲をそそるようにしっかり考えないと集客は難しいです。
ですが、自分の工夫でお客さんが集まってくれたときはとても嬉しいですよ。それがやりがいのひとつでもあります。
献立以外でも、食堂や館内の掲示スペースにメニューのポスターを貼って
アピールしたり、入り口近くにサンプルメニューを置いたりするのも効果的だね!
ということで、社員食堂の委託栄養士の仕事内容についての記事でした!
他の業態についても書いていきますので、よかったら読んでみてくださいね。
*他の業態の記事はこちら
→ 病院
→ 老人ホーム
→ 小学校・中学校
→ 幼稚園・保育園
→ 学生寮
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